鮎川詢裕子 内なるストーリー

現代社会と隔絶した世界を旅したことで感じた「今この瞬間」

南米エクアドルへの旅 アンデスとアマゾンの先住民を訪ねてby鮎川詢裕子

数年前、現代社会と隔絶した世界を旅した時に「surrenderサレンダー(≒委ねる)」という言葉を何度も何度も問いかけられるかのように耳にしました。
「『自分がやりたいからやる』ということを現代社会に住む人たちはよく言う。でも本当にそれでいいのか?」
「自分の固定観念や思考を手放すのだ」と。
最初は戸惑いを覚えながらも、実際に彼らが大事にしている価値観に触れ、議論を重ねて理解が深まっていくにつれ、徐々にその意味が腑に落ち始め、いかに自分(自分たち)中心に生きているのか、過去に形成してきた固定概念の枠の中で生きていて、「今この瞬間」から遠いところにいるのかを思い知らされていきました。

アマゾンの森の中では、雨が降り風が吹く度に樹木が倒れ、ぬかるんだ地面に水たまりが出来、一度はまり込むと足がなかなかぬけません。昨日通った道を同じように通れるわけではありませんでした。変化する状況を受け入れて対応していくことが求められます。

こんな風に雨で倒れた木をナイフで切って道らしき状態をつくってもらい、ぬかるんだ土を必死で歩きました。

次の滞在先までボートで4時間移動するという日は、出発してほどなく大雨になりました。雨に打たれ、ボートに溜まった水を長靴を脱いで外に汲み出したり、トイレのために川を警備していたエクアドル軍の宿舎に入れた時の安心感。エンジンが予備のものまで故障し、真っ暗な中でなすすべもない状態になり、その時に迎えに来てくれた宿の船の曳航がなければ、8時間で済みはしなかったでしょう。
まさに先の読めない瞬間瞬間を体験するしかない環境の中に身を置く機会となりました。

南米エクアドルの熱帯雨林までセスナから降りて1時間ぬかるみを歩き、ボートに1時間、
そして、さらに45分歩いて辿り着いた宿泊先は、壁も電気もない柱と屋根のみのロッジでした。

周りの環境が整わなければ、自然や取り巻く目の前の状況と一体となり、この先のコントロールを手放し、今この瞬間にできることに没頭することによって、次が現れてくる連続でした。
これは、現代社会から離れている所だから起きることなのでしょうか?
想定外に対する対応。当たり前だと思っていたことがそうではなかった。実は、これは日常の私たちの暮らしや人生においても言えることではないでしょうか。

 

観念や思い込みから離れる時間を作って、まっさらの本来の自分を生きる

最初はまっさらな心で生まれてきた私たちは、徐々にビリーフ(観念・思い込み)を心に沢山持つようになっていきます。ビリーフが出来た瞬間はその人にとって役に立っていたのかもしれませんが、ずっと役に立ち続けるわけではありません。

環境ばかりでなく私たちも常に変化を続けています。

「全てのものごとは変化している」からこそ、自分の心の中に存在している「こうでなければならない」「当然こうあるべきだ」という固定観念・ビリーフから自由になる――つまり、まっさらの本来の自分を生きるには、自分の思考から離れ、リセットする時間を定期的に持つことが大事になってきます。鮎川詢裕子(あゆかわじゅんこ)の現在の活動の源となる、内なるストーリーを紹介しています。
(リライズ・ニュース 2020年1月27日公開)

「つながりを感じながら自分を生きる/株式会社 クラリティマインド 代表取締役 鮎川詢裕子さん」
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(リライズ・ニュース 2020年1月27日公開)

 

 

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