鮎川詢裕子メッセージ

【Q&A】なぜ今その活動をしているのですか?<ドローダウンと私>

こんにちは。鮎川詢裕子(あゆかわじゅんこ)です。


「なぜ、温暖化逆転やドローダウン関する活動
行っているのですか?」
と質問をいただきました。

なぜ、この一見異なる分野の活動をしているんだろう?
と、不思議に感じる人がいるかもしれませんね。

質問をいただいたので、改めて自分に問いかけてみました。

せっかくなので綴ってみたいと思います。

核家族化やデジタル化が進み、
「自分のスペース」~個人が優先されるようになってきたこの時代。
自分(あるいは自分たち)の便利や快適を追求し過ぎると、
他者や社会との分断が起きてきます。

企業は、理念やビジョンを生きる素晴らしい企業が沢山あるのと同時に
よかれと活動している中で、いつのまにか
売上や収益をいかに上げるのかが主目的となり
エネルギーを注いでいる会社も存在しているのではないでしょうか。

ここで批判をしたいのではありません。
我々のほとんど誰もがそういう部分を多かれ少ながれ持っています。

その結果、社会全体、生態系全体が幸せになっているのかというと、
どうなのでしょうか?

世界で起きている不均衡や
持続可能な状態から逸して瀬戸際にいる
ということを考えると、
立ち止まって考えるところに私たちはいます。

それは、私たちの体内感覚の中にリアルに存在している感覚に
気づいている人もいるのではないかと思います。


それは、太陽を浴びてエネルギーを感じたり、
月や美しい景色に心奪われたり、
はだしで歩くと気持ちが良かったり、
あるいは、
知らない人と何かの拍子に
笑顔で挨拶を交わせると幸せを感じる。

そういった感覚と共に宿っているものです。

 

本来私たちは同じ惑星に暮らす運命共同体です。
私たちには森羅万象、八百万神(やおよろずのかみ)といったように、
すべてのものにつながりを見出す感覚が宿っています。

すべてのものはつながっている
この感覚を誰もが今も本当は持っていると思うのです。

 

忙しすぎる現代社会の生活において、
つながりの中で生きている実感が持てず、
目の前のタスクや成し遂げる必要がある目標数値を
「達成しなければならない」と、
手段を目的化して活動するとき、
よかれと思って行動しているものが
もし、道を外れているのだとしたら、
本来の道を思い出すことが私たちを豊かにしてくれます。

つながりを感じながら自分を生きる

ドローダウンは一見、地球温暖化逆転のためのランキング
という数値的なものと見られがちですが
その内容を見ていくと、まさに共につながり配慮し合う
心から響くことをし、ワクワクから行動する生き方そのものです。


プロジェクトドローダウンでは温暖化を逆転する100の解決策のうち、
次世代の技術の20を除いた80に解決策について、
実行するとどれだけのCO2が削減できるのかを
数字で算出しています。

この内容を見ていくと、きっと皆さんが想像するものとは
異なる驚くべきものが沢山あると思います。

このページのトップにある画像はプロジェクトドローダウンのホームページの画像です。


こちらの2017年4月の書籍出版時のランキングによると、

    1. 冷媒(冷却材)のマネジメント
    2. 陸上風力発電
    3. 食料廃棄の削減
    4. 菜食中心の食生活
    5. 熱帯雨林
    6. 女子教育
    7. 家族計画
    8. 大規模太陽光発電
    9. 林間放牧
    10. 屋上太陽光発電

といったものが並びます。
(出典:DRAWDOWN)

20位までのうち、食に関するものが8つランキングされています。
6位の女子教育と7位の家族計画を合計すると、1位を超えます。

なんと、女の子が少なくとも12年間教育を受けられるようにすることが、
温暖化の削減につながるのです。
これはプロジェクトドローダウンでも驚いた結果となったそうです。

このドローダウンというデータの奥にある
概念への理解を深めることによって、
人と人が、人と社会が、人と環境が
Reconnect~つながり直せるのではないか
そう感じています。

ドローダウン(温暖化の逆転)は、経済的な負担を強いるものではなく、
結果としてコスト削減になるというデータが
プロジェクトドローダウンによって算出されています。

まるで、今コロナで経済活動が止まり、
縮小してしまうこと、
大切な人と会えなくなってしまうこと
といったものへの恐れを乗り越えて、
医療システムを守り、人が改めて生きていく社会システムを築いていく
プロセスとも重なるように感じています。

これからのビジネスや生き方を考えていく上でも
ドローダウンの内容を理解しておくことによって
より豊かな社会構築への発想につながっていく

 

個人、企業、コミュニティといった誰もが
関係者の外側にいる存在に意識を向け
配慮しあえる新たな道を示す一つとして
プロジェクト・ドローダウンが示す100の解決策が
存在しているのかのようです。

 

状況を変えていくには、
私たちがそれぞれ「当事者」の一人となった時に
大きな変容が立ち現れてきます

組織開発や人材開発等の現場においても
同じスタンスでサポートさせていただいています。

その際に、ドローダウンの内容を紹介したり、
間接的に扱うこともあります。
その際、興味深いのは教えるのではなく、自分たちで感じ取り
考え、行動を起こすよう喚起していくことによって
自然と参加者のみなさんの意思決定が変わってくるのです。
その現場に何度も立ち会って見てきました。

トップが教えてきても、なかなか変わらなかったものが
自分たちで考えるように進めていくことによって
視野が広がり視座がかわり、現場が変容していくのです。

より、環境や自然に配慮したプランや
職場での創意工夫として生かしていく姿など

勝手に感動しながら場をホールドさせていただいています。

人は、自分で考えるための必要な情報と自分で発想し実感できると
他者が変えようとしなくても
自ら変化していく力を持っています。

プロジェクトドローダウンのウェブサイトはこちらから
英語のサイトです。美しい写真と共にご覧になれます。

日本語の書籍の出版はまだありません。
これまで日本語版の出版のために動いてきました。
情報が出たらお知らせします。

 

 

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