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鮎川詢裕子メッセージ
4.142020
問いかけによって発想力を育み、心を合わせる
こんにちは。鮎川詢裕子(あゆかわじゅんこ)です。
人と直接会う機会が減ってきて
何かのついでのちょっとした会話や立ち話、
雑談など、互いの様子を垣間見る機会が
少なくなってきつつあります。
また、重要、あるいは緊急を要し
実際に会って行う必要がある時にも
できるだけ短時間で行う
あるいは、中にはこれまで以上の生産性が求められる
現場が増えてきているのではないかと思います。
医療現場ではさらに緊迫した状態で
結果を出すことが求められています。
このような環境下において
どのように連携し、
心を合わせて
パフォーマンスを発揮するのか
について、1つ考えてみたいと思います。
時間が限られている場合、
私たちが行いがちなのが
決めた結果を(文語で)伝える
やってほしい行動を伝える
といった一方通行のコミュニケーションです。
例えば、以下のような場合です。
それは△△だからです。
そんな時にも、もし、問いかけをはさみながら
行ってみるとどうなるでしょうか?
どうしてだと思いますか?
(聞いてる人が考えるための間をあける) それは△△だからです。
いかがでしょうか。
このような問いかけがあるとどんな発想になるでしょうか?
聞き手として読んだ場合、
最初の伝え方と比べて自分で考えるように
なっているのではないかと思います。
質問するときのポイントは
相手に気づいてほしいことを
敢えてこちらからは言わない。
そして、
聞き手が自分でで考えるように
質問を設計することです。
時間に余裕があれば、相手に答えてもらうと、
相手が話を聞いてどう思っているのか知ることができるのと
理解度に応じて、話の仕方を工夫することができます。
もしひとり一人に話を聞く時間がなければ、
数人ずつに分かれて
どう思ったのかを話してもらうことによって
本人が自分で発想し、考えるのを促します。
分かれたいくつかの小グループから話の要点を
共有してもらうことによって
同じように皆の様子をつかみながら、
双方向に近い状態で
伝えたいことを理解してもらう工夫ができます。
人はそれぞれ違うので、
よく使う「単語」はどういうことを指すのか
定義を決めておくと、認識のズレが小さくなります。
こういった質問をはさんでいく時のポイントは
相手に何をどう考えてもらいたいのか
どんな発想をしてもらいたいのか
を事前に考えて、質問を決めるという点です。
もちろん、相手への思いやりや
その人の可能性を信じるといった
基盤となる信頼関係がベースとなります。
質問とは方程式のように
どう質問するかによって、相手がどこについて
発想するのか、考えるのかが変わってきます。
つまり、導き出される答えが変わってきます。
例えば、同じ人に
どうしてあんなことをしたんですか?
本当はどうして欲しかったんですか?
と質問した時では、当然ながら答えが違ってきます。
このため、聞きたい内容(発想してほしい内容)と
ズレた答えが返ってくるのだとしたら
質問が間違っている可能性があります。
心理学の世界では、
相手が受け取った反応があなたのコミュニケーションの成果である
といわれることがあります。
質問を学ぶのは地味ですが、とっても興味深いです。
なぜだと思いますか?
相手が何を発想するのかを
質問によって導くことができるからです。
ところで
今コロナ対応で存在感を増している
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事。
毎日現地時間の午前11時からの記者会見は全米で注目を浴びています。
感染が大きく広がるニューヨークで
落ち着きを保ちながら、細かいデータを用いて、市民にメッセージを出し
時に問いかけていきます。
日本時間だと深夜なのですが、ついつい見てしまいます。
起きている状況に真摯に向き合い続けている様子に
リーダーの姿を見ます。
左側にクオモ知事の姿、右側に話の要点や数値データがわかりやすく
表示されていきます。
昨夜もなぜ感染がニューヨークなどの4つの都市で
大きく広がっているのか?
と問いかけがあって、少し間が空いてから
「DENSITY(密集)」
と表示を出し、人々が自分たち考え行動するよう促しています。
問いかけることによって、発想力を育むことも
主体性を引き出すこともできます。
質問によって、相手に何を考えてもらいたいのか
どんな視点を持ってもらいたいのかを
説明することなく、直接誘う(いさなう)ことができるのです。
私も後から「あの部分は問いかければがよかった」と
反省することがあります。
「見守っていますよ」
少しでも参考になれば幸いです。
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